「神様みたいな存在」立ち尽くす住民に涙 首里城火災

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【動画】炎を上げて燃える首里城=岡田将平、藤原慎一撮影
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 沖縄の代表的な観光スポットで、沖縄の人たちにとって聖地でもある首里城の火災に、沖縄の人たちは大きなショックを受けている。

 那覇市消防局によると、午前2時40分ごろ、首里城の警備員から「黒煙が上がっている」と119番通報があった。正殿が全焼し、隣接する北殿と南殿も全焼した。建物はいずれも木造。飛び火により、近くの県立芸術大学の雑木林の木にも燃え移っているという。

 市消防局は、那覇市周辺の消防局にも応援を要請し、これまで20台以上の消防車が出動し、100人近い隊員が消火活動にあたっている。けが人や逃げ遅れなどの情報は入っていない。

 首里城では首里城祭が開催中だが、出火当時、関係者がいたかどうかは不明だという。

 首里城に隣接し、正殿などが見える龍潭(りゅうたん)池の周りには近所の人や報道陣が殺到した。炎を上げる首里城を見ていた近くの宮里トヨ子さん(84)は「私たちにとって首里城は神様みたいな存在。涙で言葉が出ない」と声を震わせた。

 首里城近くで育った首里高校2年の宮城風花さん(17)はこの日朝、「守礼の門」近くまで様子を見に来て、あふれる涙を抑えられなかった。城内は「家」のような身近な存在で、遊び場だった。「遊んでいた所が全部燃えた。思考が追いつかない」と話した。

 仲吉朝信さん(81)は自宅…

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