経団連の中西会長、リンパ腫で入院治療 9月復帰目指す

加藤裕則
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 経団連は5日、入院中の中西宏明会長(73)=日立製作所会長=が「リンパ腫」と診断され、今後1~2カ月間入院し療養すると発表した。すでに薬による治療を始め、9月の復帰を目指しているという。

 中西氏は「化学療法による治療で、入院期間や復帰時期については治療の経過を見ながら判断していくことになりますが、一日も早い復帰ができるよう治療に専念して参ります」とのコメントを出した。経団連によると、在任中の会長が長期間不在となることは初。

 中西氏は5月上旬に体調を崩し、同21日から入院。30日の経団連総会も欠席した。当初、休みは6月末までの予定だったが、長期入院が必要になったため、8月中旬までの予定をキャンセルする。今月19日の日立の株主総会も欠席する。

 今月、大阪で開かれる主要20カ国・地域(G20)サミットの関連会合は18人の副会長らが手分けして出席する。政府の経済財政諮問会議と未来投資会議は本人が出席する必要があるため、文書を提出して対応する。

 5日記者会見した経団連の久保田政一事務総長によると、中西氏は入院中も政府の会議などの文書に目を通し、必要に応じて指示を出しているという。経団連職員の報告に対し、メールで「具体性に弱い」などと返信したこともあったという。

 経団連会長の任期は4年間で、中西氏は昨年5月の就任後、約1年がたったばかり。就活ルールの見直しや、原発再稼働を含むエネルギー政策の提言をまとめるなど存在感を示し、そのリーダーシップが期待されていた。(加藤裕則)

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