夏目漱石「三四郎」(第七十二回)七の四
その時広田さんは急にうんといって、何か思い出したようである。
「うん、まだある。この二十世紀になってから妙なのが流行(はや)る。利他本位の内容を利己本位で充(み)たすという六ずかしい遣口(やりくち)なんだが、君そんな人に出逢ったですか」
「どんなのです」…
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