(東日本大震災3年:7)線量 自然減衰効果で半減 残る高線量地帯、除染は限定的

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 原発事故でまき散らされた放射性物質。3年で空間線量はほぼ半減したが、まだまだ高線量地帯が残る。

 

 2011年3月の東京電力福島第一原発の事故直後、北西の方向に向かって高線量地帯が広がった。3月15日から16日にかけて放出された濃い放射性物質が雨とともに地表に落ち、沈着した跡だ。

 国による航空機モニタリングからつくった図では、11年4月の段階で、毎時19マイクロシーベルトを超える「赤い」範囲が浪江町から飯舘村まで広がったが、30カ月後の13年9月時点では範囲が狭まっている。

 この3年では、放射性物質が壊れて減っていく「自然減衰」の効果が大きかった。空間線量に大きく影響しているのはセシウム134とセシウム137で、自然に壊れて半分になる期間(半減期)はそれぞれ約2年と約30年。事故からの3年で、セシウム134が半分以下になった。

 原子力規制庁の調べでは、2年前と現在の値の変化を比べると平均的な減少の割合は約47%。そのうち自然減衰は約34%分といい、減少の大きな要因になっていたという。残り約13%は放射性セシウムが地面に潜り込んだり、や雨で流されたりしたと推測している。

 原…

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