卓球女子のナタリア・パルティカ(ポーランド)は、生まれつき右腕のひじから先がないハンディを持つ。3日の団体戦はシンガポールに完敗したが、初出場のシングルスは1勝を挙げ、2度目の五輪を終えた。「もっと試合がしたかった。でも素晴らしい経験になった」
姉をまねて7歳で卓球を始め、11歳から出場するパラリンピックはアテネ、北京と2連覇した。「卓球の無い人生なんて考えられない。障害なんて何とも思わない。みんなと同じ選手」と語る。
サーブは右ひじに乗せ、球を上げて打つ。力強いフォアと俊敏な動きに磨きがかかった。4年前は158位だった世界ランキングは68位まで上がった。
同じ23歳の福原愛は、よく練習相手になってもらう間柄。その福原が言う。「彼女のハンディを感じたことがない。それだけ努力しているんだと思う」(木村健一)