消費増税法案をめぐる民主党事前審査は、46時間半かけてようやく結論にたどり着いた。前原誠司政調会長が「一任」を宣言して打ち切ったことに反対派は反発し、最後まで荒れた。野田政権の発足とともに始まった歴史の浅い意思決定の仕組みは、党内を一つにまとめあげることができずに課題を残した。
「事前審査がなければどうなっていたか。(国会審議で)野党だけでなく民主党からも、政府案への批判が相当出たのではないか」
前原氏は28日の記者会見で、自らが導入した法案の事前審査制度を誇らしげに語った。野田佳彦首相と争った昨年9月の代表選で「政調機能の強化」を提唱。首相から政調会長に起用され、自らの構想に沿って事前審査の仕組みができたからだ。