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2012年3月17日13時30分
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大江健三郎さん「原発再稼働ノン」 パリで日本政府批判

写真:「パリ書籍見本市」の日本ブースで開かれた討論会で、原発の廃止を訴えた大江健三郎さん(中央)=レミ・ファブレス氏撮影拡大「パリ書籍見本市」の日本ブースで開かれた討論会で、原発の廃止を訴えた大江健三郎さん(中央)=レミ・ファブレス氏撮影

 欧州最大級のブックフェア「パリ書籍見本市」(サロン・デュ・リーブル)が16日、始まった。特別招待国の日本からは作家や詩人、マンガ家ら22人が参加。ノーベル賞作家の大江健三郎さんは討論で、「日本政府は原発についてまじめに考えていない」とし、原発の再稼働へと動く政府の姿勢を厳しく批判した。

 東日本大震災から1年となり、作家らが原子力の是非をめぐる議論も重ねる。大江さんは「大惨事との向き合い方」を取り上げた討論会に出席。東京電力福島第一原発の事故で、畑が放射能に汚染された農家や漁場を奪われた漁師の家族らの現状を紹介し、「これほど非人間的なことはない」と語った。

 また、近隣のアジア諸国の環境にも悪影響を与えていることにも言及し、「人間が行動するうえで最も大切な倫理は次の世代が生きるための条件を壊さないことだ」と指摘。「経済的、科学的、防衛的な理由は2次的なものでしかない」として、すべての原発の即時廃止を訴えた。(パリ=稲田信司)

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