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2011年8月26日21時12分
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福島・中通りの早場米、出荷可能に 検査で基準以下

 福島県は26日、郡山市や本宮市など「中通り」地方で収穫した早場米の放射性物質を調べた結果、サンプル5点のうち4点からは検出されず、残り1点から国の基準値(1キロあたり500ベクレル)を大きく下回る同22ベクレルと微量の放射性セシウムを検出した、と発表した。この結果により、同県では今季初めて、一部地域のコメの出荷が可能になった。

 県は申請があった早場米の水田107地点を指定。旧市町村単位で検査した玄米のサンプルがすべて基準値以下となれば出荷できる決まりになっている。

 今回は郡山、二本松、本宮の3市にある五つの水田のサンプルを調査。その結果、旧大平村(現二本松市)、旧和木沢村の一部(現本宮市)、旧喜久田村(現郡山市)で早場米を出荷できることになった。このうち旧大平村で22ベクレルを検出したが、県が参考に白米の状態で調べたところ、検出されなかった。

 県の鈴木義仁・農林水産部長は「食べていただくのに問題ない検査結果で安堵(あんど)している」と話した。

 今回の検査対象は、県内で比較的土壌汚染の度合いが高い地域の早場米。県は「(今回の結果に)楽観はできないが、稲が放射性物質を吸い上げる割合は当初の設定よりも低いだろう」とみる。農家には、放射性物質のコメへの付着をできるだけ避けるため、収穫時に土を巻き上げないようにしたり、コンバインを洗浄したりするよう指導している。

 同県の早場米の検査結果が出るのは25日に次いで2回目。25日には会津地方の同県会津坂下(ばんげ)町の4サンプルを検査し、いずれも不検出だった。

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