東日本大震災で延期された岩手県知事選が25日告示された。廃棄物処理会社長の芦名鉄雄(66)、いわて労連議長の鈴木露通(60)=共産推薦=、現職の達増拓也(47)=民主推薦=、前県議の高橋博之(37)の4氏が立候補を届け出た。岩手、宮城、福島の3県で震災後初めて実施される全県選挙。復興のかじ取り役を選ぶ選挙戦になる。9月2日告示の県議選とともに同11日に投開票される。
再選を目指す達増氏に、自民、社民、地域政党いわてなど県議会の反民主勢力が擁立した高橋氏らが挑む構図。候補者はいずれも政策の重点を震災復興に置くことを強調している。
全国の自治体から、職員や選挙機材の支援を受け選挙の実施が可能になった。一方で、震災後に連絡の取れない有権者にはぎりぎりまで投票の呼びかけが続いている。被災地での全県規模の選挙の実施は、次の国政選挙ができるかどうかの試金石にもなる。