国土交通省は24日、東北などの高速道路で実施しているトラック・バスの無料化を、8月末で打ち切ると正式に発表した。東日本大震災の復興支援で始めたものの、被災地と関係ないトラックによる「ただ乗り」が減らなかったためだ。
被災・罹災(りさい)証明書を持つ被災者が乗る車の無料化は、当面続ける。ただ、軽い被害でも証明書を受け取る人が続出。会見した国交省の池口修次副大臣は「被災の程度に応じて差をつけるか検討する」と述べ、今秋にも制度を一部見直す。被害の著しかった自治体の証明書を持つ被災者のみ、無料の対象とすることも検討する。
東北地方を中心とする高速無料化は6月20日に始まった。無料区間で高速に乗るか降りれば、利用区間すべてで原則、料金がかからない仕組みだ。これを悪用し、例えば首都圏のインターチェンジ(IC)から高速に乗り、無料区間の水戸ICで降り、すぐにUターンして再び高速に入って西日本へ向かうトラックが続出。問題視されていた。