九州電力は23日、液化天然ガス(LNG)火力の新小倉火力発電所4号機(北九州市)を停止したと発表した。蒸気タービンの非常停止装置が作動したため同日未明に運転を止めた。タービン回転数の計測装置に異常がある可能性が高いという。現時点で復旧のめどは立っていない。
出力が60万キロワットある4号機の停止で、電力の供給力は1643万キロワットに下がる。夏の最大電力は1669万キロワットを見込んでおり、供給の余裕(予備率)は1.9%からマイナス1.6%に下がる。ただ、節電効果などで電力消費が抑えられているほか、最大電力のピーク時期も越えており、本格的な節電要請は考えていないという。
九電の火力がトラブルで停止するのは今年に入って3例目。年明けの苓北(れいほく)火力発電所(熊本県苓北町)のトラブルは、復旧するのに3週間かかった。今月4日に止まった苅田発電所(福岡県苅田町)は29日にも復旧する見通し。苅田が運転を再開すると供給の余裕は0.5%のプラスになる。