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2011年8月23日1時36分
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避難先の愛知、最後の夜惜しむ 福島の子供たち

写真:「話和輪祭り」のフィナーレで、涙を流しながらボランティアスタッフたちとの別れを惜しむ福島の子どもたち=22日午後7時51分、愛知県大府市、佐藤慈子撮影拡大「話和輪祭り」のフィナーレで、涙を流しながらボランティアスタッフたちとの別れを惜しむ福島の子どもたち=22日午後7時51分、愛知県大府市、佐藤慈子撮影

 「放射能の影響を気にせず、夏休みを満喫してほしい」と、愛知県の市民団体などが招いた福島県の子供たちが22日、同県大府市の至学館大学で、学生ボランティアらとの交流会を楽しんだ。子供たちは23日に福島に戻る予定。一緒にゲームなどを楽しみながら、最後の夜を過ごした。

 主催は、東日本大震災を機に、愛知県内の大学生を中心に結成した「愛チカラ」。同県春日井市の支援団体「雨にも負けずプロジェクト」と協力して、福島県伊達市の子供の一時避難を受け入れ、1日から計34人が春日井市の寺「密蔵院」と、至学館大の施設で過ごしてきた。

 「夏休みの最後の思い出づくりを」と企画した交流会は「話和輪(わわわ)祭り」。「共に話し、和やかに笑顔の輪をつくる」という意味で、一般参加の市民も含め100人を超す参加者が大道芸やゲームなどを楽しんだ。最後は、子供たちが「ありがとう」などと書いた灯籠(とうろう)に火をともし、一緒に歌をうたい、泣きながら別れを惜しんだ。

 伊達市の小国小学校に通う5年の森藤壮太君(11)は「福島では家の中でしか遊べなかったけれど、ここではドッジボールや鬼ごっこなどで思いっきり遊べてうれしかった。ボランティアのお兄さんお姉さんも親切で、今は愛知を離れるのが少し寂しい」。

 一方、学生ボランティアの中心になってきた至学館大1年の横倉亜美さん(18)は「最初は他人行儀だったけれど、次第に自分の弟や妹のように話せるようになった。むしろ元気をもらったのは私たちだった」と話した。

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