原発災害の復興協議会、初会合は２７日福島で

　平野達男復興担当相は２０日、菅政権が東京電力福島第一原発事故からの復興に向けて立ち上げる「原子力災害復興再生協議会」の初会合を２７日に福島市で開くと表明した。平野氏や細野豪志原発担当相、片山善博総務相、佐藤雄平福島県知事らが参加し、避難住民の生活支援や除染対策、損害賠償に関する特別法制定など幅広く協議する。

　平野氏は２０日、福島県いわき市の視察先で同協議会について「福島県からの要望を聞くことを主眼とする」と説明。協議会では地元の意見をくみ取る姿勢を強調した。

　原発事故からの復興では、福島県が地震や津波被害とは別の協議機関設置を要望。さらに「国と地方の当事者間による協議」を求めたことから、復興構想会議のような有識者による合議制機関とはせず、関係閣僚と知事や地元首長らで構成した。菅政権のうちに立ち上げにこぎ着けたが、具体策は次期政権で話し合われる見通しだ。

　また、平野氏は放射性廃棄物の処理問題にも言及。暫定的な仮置き場や最終処分場の選定に関して基準をつくる意向を表明した。さらに、最終処分場の具体的な場所について平野氏は「放射性廃棄物についての福島県知事の思いは痛いほどよく分かる」と語り、福島県外の選定に努める姿勢を示した。