東京電力福島第一原発の事故で学校ごと避難し、別の複数の学校を間借りしている福島県立原町高校(南相馬市)が18日、同県の公立高校のトップを切って2学期の授業を始めた。
震災と原発事故の影響で新年度の開始が5月9日になり、授業時間確保のために夏休みを早く切り上げた。
間借り先の一つの相馬高校(相馬市)では、夏休み中にグラウンドに仮設校舎が完成。1、2年生の生徒が移り、学級数も3学年合わせて7から10に増えた。
トタン屋根の2階建てプレハブ校舎は、廊下を歩くと振動する。2年の吉田香奈さん(17)は「余震が怖いし、音が響いてうるさそう。でも黒板の字が見づらい大部屋教室よりいいし、ぜいたくは言えません」と話していた。(渡辺康人)