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2011年8月18日11時52分
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福島市で放射線詳細調査 計測値高い一部地域

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 政府の原子力災害現地対策本部と福島県は18日、周辺より高い放射線量が計測されている福島市の一部地域で、詳細な線量調査を始めた。住民に避難を促す必要があるかを判断する。

 対象となるのは県庁にも近い渡利(わたり)、小倉寺(おぐらじ)の両地区。福島市内は東京電力福島第一原発から約60キロ離れているが、比較的高い線量が計測されている。中でも両地区の一部には特に高い地点があると指摘されてきた。

 政府などが7月上旬、両地区を自動車で走りながら道路沿いの線量を調べたところ、最高値は毎時3.32マイクロシーベルト。局所的に放射線量が高い家屋に対して避難を促す「特定避難勧奨地点」を伊達市などで設定した際、目安とした同3.2マイクロシーベルトを上回った。

 今回、車の調査で高い線量が計測された地域を中心に、22日まで家屋ごとの計1081地点の調査を進める。結果次第で特定避難勧奨地点の設定も検討する。

 渡利地区の小高い山のすそ野にある高橋照男さん(69)宅では、玄関先と庭の地上50センチと1メートルの高さで5回ずつ測り、平均値を出した。結果は最も高い所で毎時1.2マイクロシーベルト。高橋さんは以前、自主的に測った際には最高で同4.2あったため、庭の表土を取り除いていたという。結果を聞き、「今日の数値が高いのか低いのか判断できない。調査に来るのが遅い。夫婦2人暮らしで避難は考えていない」と話した。(小島寛明)

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