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2011年8月12日23時10分
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送り火中止、京都市長「被災者に申し訳ない」

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 「五山の送り火で天に届けたかった。断腸の思いだ。被災者に申し訳ない」

 門川大作・京都市長は12日、検査結果を聞いた約2時間後の午後4時から記者会見を開いた。厳しい表情のまま、約1時間の会見中に何度も頭を下げた。

 報道陣からは中止を決めた理由への質問が相次いだ。市長は「微量かどうかが問題ではなく、とにかく検出されないことが前提だった」と強調。食品には放射能で国の基準があることを挙げ、「燃やすことへの国の基準がない。早急に要望したい」と述べた。

 今回の薪は、福島第一原発から200キロ近く離れた国の名勝・高田松原の松。京都市は放射性物質が検出されるとは想定しておらず、市長も「念のためという意識で、安心してもらうための検査だった」。

 一方で、被災者に対しては「すぐにでも陸前高田におわびに行きたい」。陸前高田市側から断られたことは「担当者が連絡した。返事はまだ聞いていない」と述べるにとどまった。

 一連の問題で、市には11日までに約2千件の苦情や批判の声が殺到。今回の決定を受け、12日夜までに130件の声が寄せられた。「断念して安心した」という声が多く、中止を批判する声は少なかったという。(岡田匠)

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