定期検査で調整運転している北海道電力泊原発3号機をめぐり、海江田万里経済産業相が北海道の高橋はるみ知事に対し、知事が容認するまで営業運転の再開を認めない方針を伝えていたことが分かった。11日にも再開される見込みだった営業運転は、数日間先送りされる見通しだ。
経産省原子力安全・保安院が9日、道の判断を待たずに北電に定検の最終検査を受けるよう指導。高橋知事が「地元軽視だ」と強く反発していた。
原子力安全委員会は11日、保安院から最終検査の報告を受け、営業運転再開を了承した。ただ、道によると、海江田氏が10日夜、高橋知事に電話で「知事の判断は大切なので待ちたい。できるだけ早く(結論を)まとめてほしい」と伝え、知事が容認するまで再開に必要な定検の終了証を交付しないと明言したという。道は道議会や泊原発の地元4町村などと調整し、数日中にも容認の考えを伝える方針だ。