東日本大震災で被災した岩手県の代表校、花巻東が2日、阪神甲子園球場で公式練習に臨んだ。古川工(宮城)、聖光学院(福島)の両校もこの日甲子園で練習し、本番に向けて気持ちを高める。
「いくぞ!」。午前9時半、花巻東の選手たちが菊池倭(やまと)主将(3年)のかけ声とともに、サイレンが鳴り響くグラウンドに飛び出した。グラウンドの広さや塁の位置などの感覚を確かめるため、30分の練習時間のうち半分を守備にあてた。
岩手大会の決勝を完封した小原大樹投手(2年)は「マウンドからの視界は広く感じる」。佐々木洋監督は「花巻東としてよりも岩手代表としての重みを感じる。堂々とした試合を見せたい」と気合を入れていた。(国吉美香)