東京電力は1日、福島第一原発の高濃度の放射能汚染水を貯水している集中廃棄物処理施設の建屋から別の建屋に汚染水が流れ込んでいたと発表した。流れ込んだ先の建屋は漏水防止工事をしており、外部へ漏れている可能性は低いとしている。
東電によると、集中廃棄物処理施設のうち放射線量の高い機器などを保管しておくサイトバンカー建屋に約700トンが流れ込んでいた。放射性物質の濃度は1立方センチあたりセシウム137が2万2千ベクレル。
サイトバンカー建屋は隣接するプロセス主建屋とはホースでつながっている。プロセス主建屋は2、3号機のタービン建屋の放射能汚染水を移してためている。その水がホースを通じて流れ込んだ可能性もあるとしている。
サイトバンカー建屋は発電所内の高濃度の放射能汚染水の貯水場所がなくなった時のための仮の貯水場所として6月に止水工事をしていた。しかし、貯水をするための国の確認検査を受けていない。(坪谷英紀)