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2011年8月1日13時49分
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高速無料化“悪用”トラック横行 周辺住民ら大弱り

写真:常磐道の水戸インター(手前方向)に向かうため、禁止された場所でUターンする大型トラック。同インターを降りた直後に再び常磐道に入る車両が多い=7月29日、水戸市、西畑志朗撮影拡大常磐道の水戸インター(手前方向)に向かうため、禁止された場所でUターンする大型トラック。同インターを降りた直後に再び常磐道に入る車両が多い=7月29日、水戸市、西畑志朗撮影

 東日本大震災の被災地支援策として6月20日から実施されている東北地方の高速道路無料化を、“悪用”するドライバーが横行している。遠回りして無料区間で乗り降りし、通行料を浮かせているらしい。

 常磐道の無料区間で最も首都圏に近い水戸インター(IC)付近では、一度国道50号に出て交差点を強引にUターンしたり、市道や店の駐車場を通り抜けたりしてICに戻る大型トラックやトレーラーが激増している。バス、トラックなどは無料区間から高速に入れば最初の料金所までは原則、料金がかからないため、わざわざ水戸ICで乗り降りする車が増えているとみられる。

 市道は狭く、歩道と車道を隔てる縁石にはタイヤに乗り上げられた跡が黒々とついている。小学校の通学路にもなっており、保護者はパトロールを強化した。「振動で夜も眠れない」と訴える住民もいる。

 7月26日には大畠章宏国土交通相が制度の悪用をやめるようにトラック業界に呼びかけたが、今のところ効果なし。東海地方に戻るというトレーラー運転手は「不況で仕事が減り、輸送料も抑えられている。逆に燃料代は上がっているし。背に腹は代えられない」と話していた。(猪瀬明博)

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