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2011年7月24日8時0分
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「食べさせるとは…」稲わら販売農家、堆肥用と認識

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 栃木県那須塩原市の畜産農家が出荷した「とちぎ和牛」3頭から基準値を超える放射性セシウムが検出された問題で、3頭が食べた稲わらを販売した同市の酪農家男性(52)が23日朝、朝日新聞の取材に応じた。「『飼料では使えない』と言って譲ったのに、まさか食べさせているとはわからなかった」と語った。

 栃木県産の牛肉の汚染は22日に初めて確認された。那須塩原市は福島第一原発から約100キロ。県はわらが汚染されていたかどうかの検査を進めている。

 酪農家の男性によると、販売したわらは、原発事故後の3月20日ごろ、近所の農家から堆肥(たいひ)と交換で受け取り、38個のロールにして屋外に置いていた。この農家は昨年秋に稲刈りをした後、そのまま田んぼにわらを置いたままだったという。

 その後、知人から「わらを求めている畜産農家がいる」と言われ、4月4日にロール16個を販売した。その際、「放射能を浴びている」と伝えたが、知人が「堆肥として使う」と答えたため、「食べさせないのであれば」と譲ったという。男性は、3頭を出荷した畜産農家と面識はなかった。

 一方、畜産農家は22日夜の取材に対し、「3月20日にロールにしたものだということは聞いていなかった」と説明。「わかっていれば買わなかった」と悔しがった。

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