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被災高校、5日から夏休み 体育館での授業に限界

2011年7月5日0時10分

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写真:5日から夏休みを迎える安積黎明高校の生徒ら。奥では体育館から机といすをクラスごとに運び出す姿があった=4日、福島県郡山市、西村写す拡大5日から夏休みを迎える安積黎明高校の生徒ら。奥では体育館から机といすをクラスごとに運び出す姿があった=4日、福島県郡山市、西村写す

 東日本大震災で被災した福島県立安積黎明(あさかれいめい)高校(郡山市)が5日から、異例の早さで夏休みに入る。同県立高では最も早い。教室棟がほぼ全壊し、体育館などで授業を続けていたが、暑さで生徒が熱中症になりかねないと判断した。

 一方で、震災で授業開始が遅れた分を取り返そうと夏休み開始を遅らせ、期間を短縮する学校もあり、対応が分かれている。

 安積黎明の1年生約320人は4日、教室に使っていた体育館で机やいすの片づけに追われた。噴き出す汗をタオルでぬぐった渡辺怜菜さん(15)は「蒸し暑い体育館から、ようやく出られる」と話した。

 3階建ての教室棟が立ち入り禁止になり、3年生は管理棟、1、2年生は間仕切りを設けた2棟の体育館で学ぶことにした。大型扇風機を使っても室温が34〜35度になる日もあり、例年より17日も早く夏休みに入ることに。期間は8月18日までの45日間。

 杉昭重校長は校内放送で「困難な学習環境によく耐えてくれた」と述べ、「大変な状況だからこそ、頑張る価値がある」と話した。

 やはり教室棟が壊れ、1年生が体育館で授業を受ける郡山東高(同市)も7日から夏休みに入る。

 同県立の全日制高校88校中、教室棟が壊れて使えなくなったのは、2校を含め8校。うち3校は授業時間の確保などを理由に、反対に夏休みの開始時期を遅らせる。福島高(福島市)は今月27日からで期間も8月21日まで。湯本高(いわき市)は29日、保原高(伊達市)は30日からだ。

 福島第一原発の事故に伴い、原発周辺の高校は他地域の高校に間借りしているが、間借り先と夏休みがずれるケースもある。(床並浩一、西村隆次)

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