2011年7月2日22時32分
菅直人首相が6月末の人事で任命した松本龍復興担当相と細野豪志原発担当相が2日、それぞれ就任後初めて被災地の福島県を訪問した。首相は退陣表明しているが、2閣僚は「できるだけ頻繁に足を運びたい」(細野氏)などと被災地に寄り添う姿勢を強調した。
細野氏は福島県庁で佐藤雄平知事と会談。東京電力福島第一原発の事故収束に向け連携を呼びかけた細野氏に、佐藤知事は「政府はまだまだ福島の現状をわかっていない。(細野氏は)福島を担当する大臣だと思ってほしい」と注文した。
細野氏は会談で、7月17日をめどに緊急時避難準備区域の一部解除を検討するとした自身の発言に対し、放射能汚染への対応に追われる地元自治体から困惑の声が上がっていることについて「いろいろとご迷惑をおかけした」と陳謝した。
細野氏は同区域の一部解除について記者団に「解除の前提は、水素爆発の危険性がゼロになることと、(7月17日の)ステップ1(終了)が大きなめどだ」と、17日を目安にしているとの考えを重ねて示した。一方、「解除するしないも含め、知事や市町村と連携していかなければならない」と慎重に検討する考えも強調した。
一方、松本氏は福島市内で福島県内の市町村長らから要望を聞いた。その後、記者団に「今日がキックオフ。これからとことん復興のために努力していきたい」と述べた。3日は岩手、宮城両県を訪問する。(丹治翔、石塚広志)