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原発の再開遅れを「風評被害」と発言 九電会長

2011年7月1日11時2分

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写真:インタビューに応じる松尾新吾・九州経済連合会長(九州電力会長)=30日、福岡市中央区拡大インタビューに応じる松尾新吾・九州経済連合会長(九州電力会長)=30日、福岡市中央区

 九州電力の松尾新吾会長は30日、朝日新聞の取材に対し、東京電力福島第一原子力発電所の事故をきっかけに定期検査中の原発の運転再開が遅れていることについて「車検の済んだ車に乗るなというようなもの。エモーショナル(感情的)な側面がもたらした一種の風評被害」と述べた。

 松尾会長は震災の復興を九州から支援するには、電力の安定供給が不可欠と指摘。玄海原発(佐賀県玄海町)2、3号機の運転再開の必要性を訴えた。

 再開の遅れで九電の燃料費負担は1日6億円程度増えており、松尾会長は「燃料費をむだづかいしている。国家的マイナスだ」としている。

 玄海2、3号機の再開について、佐賀県の古川康知事は29日、事実上容認する姿勢を示した。九電は古川知事や県議会などが正式に認めれば、早急に運転を再開する方針。

 玄海原発が運転再開した場合でも、数値目標を設けない形での節電要請を続ける考えも明らかにした。再開すれば供給力の余裕は今の3.5%から13%に増えるが、関西電力など電力不足に陥っているほかの会社への融通に回す。

 松尾会長は「九州が東日本の経済を支援する役割を果たすべきだ。余った電力があれば、よろこんで他社に電力を提供したい」と表明。関門海峡で本州とつながる高圧の送電線を通じて、最大数十万キロワットを送る考えだ。(大畑滋生)

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