2011年6月30日20時16分
福島県内の保護者らでつくる「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」など六つの市民団体は30日、福島市に住む6〜16歳10人の尿を調べたところ、全員の尿から放射性セシウムが検出されたと発表した。
依頼を受けて尿を検査したフランスのNGO「アクロ」のデービッド・ボアイエ理事長は、会見で「子どもたち全員の内部被曝(ひばく)が確認された。汚染の値は低かったが、さらに詳しい調査が必要だ」と話した。6団体は、子どもを最優先に内部被曝の検査をすることや、被曝を減らす対策をとるよう政府と福島県に求めていく。
検査に応じたのは、男子6人、女子4人。いずれも福島ネットワークの会員の子どもで、福島市在住。うち1人は3月下旬に他県に避難した。10人の尿を5月下旬に採取したところ、セシウム137が1リットルあたり0.43〜1.30ベクレル、セシウム134が1リットルあたり0.41〜1.13ベクレル検出された。
福島県民への健康影響を調べる予備調査でも、内部被曝を調べるために尿検査をしている。