2011年6月26日23時10分
東京電力は26日、福島第一原子力発電所3号機の使用済み燃料プールにホウ酸水を注入し始めた。プール内の燃料集合体を固定しているアルミ製の入れ物の腐食を防ぐため。26、27日の2日間で約90トンを注ぐ。
3号機のプールには燃料566体が入っている。水を入れて冷却しているが、原子炉建屋爆発の際に入った大量のコンクリートがれきが溶けていると思われ、プールの水はアルカリ性になっている。このまま長期間経過すると、アルミが腐食して燃料集合体が倒れるおそれがあることから、ホウ酸水で中和させる。
同様にアルカリ性を示す1号機のプールへの注入も検討する。2、4号機はほぼ中性という。
東京電力の松本純一・原子力・立地本部長代理は「入れ物が腐食してもろくなったときに、燃料集合体が束になって倒れるということがあれば、最悪の場合、再臨界の可能性がある」としている。