2011年6月9日8時45分
東日本大震災で被災した宮城県南三陸町の観光協会が9日、地元恒例の花火大会の開催費を集めるため、インターネットで買い物をする電子商店街「楽天市場」に出店する。出品されている花火玉を購入する形で同協会に寄付し、花火大会を支援する仕組みだ。
店の名前は「みなみな屋」。10万円、1万円、3千円の3種類の花火玉を出品しているが、購入しても実際に品物は届かない。代わりに、同協会の花火購入を支えることになる。
例えば、約10万円で、夜空に直径280メートルの輪を描く「8号玉」1発が買える。同協会は約1500万円を集め、8月中旬に花火大会を開きたいという。
南三陸町では毎年夏、町の補助金や地元企業の寄付などで花火大会が開かれていたが、今年は開催できそうになかった。そこで、町民有志が実行委員会をつくり、今回の企画を考えた。
高橋一実実行委員長(36)は「笑顔が少なくなった子どもたちを元気にしたい。全国の人に支えてもらえれば、さらに勇気が出る」。(牧内昇平)