2011年6月6日11時54分
ロンドンのウェストミンスター寺院で5日夜あった東日本大震災の犠牲者の追悼式。日本人女性のコーラスが「埴生(はにゅう)の宿」を披露した=同寺院提供
ロンドンのウェストミンスター寺院で5日夜にあった東日本大震災の犠牲者の追悼式。日本人生徒がロウソクを手に寺院内を行進した=同寺院提供
ウィリアム英王子夫妻の結婚式が行われたロンドンのウェストミンスター寺院で5日夜、東日本大震災の犠牲者の追悼式があった。宮沢賢治の「雨ニモマケズ」が読み上げられ、エリザベス女王のいとこのグロスター公や在英邦人ら約2千人が祈りを捧げた。
式では、キリスト教の聖歌のほか、和太鼓の演奏も行われた。日蓮宗の僧による読経のあと、林景一・駐英国大使が犠牲者に献花。英国国教会の聖職者は日本語で「がんばれ日本、がんばれ東北」と被災地にエールを送った。
在英41年の日本語ガイド、ミラー・浩子さん(68)は「遠く離れていて直接は何もできないけど、多くの人が日本のことを思っています」と話していた。
同寺院は、10世紀に修道院として建立された由緒ある教会で、歴代の英国王の戴冠(たいかん)式なども行われている。(ロンドン=伊東和貴)