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東電、未公開データの存在発表 枝野長官「深刻な事態」

2011年5月27日20時38分

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 東京電力は27日、福島第一原発の敷地内で事故直後に実施した放射線のモニタリング(監視)について、一部公開していないデータがあったと発表した。すでに公開した観測時間の間を埋めるデータだという。東電の担当者は「見た限りは値に異常がないが、公開すべきだった」としているが、未公開のままだった経緯は調査中とした。

 東電は26日にも、事故直後の1号機原子炉への海水注入を一時中断したというそれまでの説明を訂正。海水注入は継続していたと発表したばかり。

 枝野幸男官房長官は27日の記者会見で「こうしたことが繰り返されるようでは、国民から到底信用されない。監督する政府としても責任を痛感せざるを得ない。原発事故と同じぐらい日本の原子力行政全体の深刻な事態と受け止めている」と語った。今後、ほかにも公開していない情報がないかを調査する考えを強調した。

 データは、東日本大震災が起きた3月11日から15日まで、原発敷地内で行った放射線モニタリング結果の一部。東電は当時、10分おきに放射線量を測って数値を公開していた。

 ところが数日前に、一部の装置で2分おきに測っていた数値や、作業員が測ったデータなどが残っていたことがわかったという。ただし、数値はこの日は明らかにせず、時系列などを整理してまとめて公開すると説明した。

 経済産業省原子力安全・保安院が報告を受けたのは25日だという。政府と東電との統合対策室事務局長を務める細野豪志首相補佐官も記者会見で「当初であれば混乱があったことは理解できるが、2カ月半たっている。タイミングが遅い」と話した。

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