2011年5月26日9時40分
農林水産省は25日、東日本大震災の津波で塩害を受けた水田のうち、宮城県など6県18市町村の計約1800ヘクタールで今年産米の作付けが可能になったと発表した。塩害を被った水田は約2万ヘクタールと推定され、その1割弱で復旧の見通しがついたことになる。
今回の発表は20日現在の集計で、比較的被害が小さかった水田が中心。石灰をまいて土中のナトリウムを吸着させ、洗い流すなどの除塩作業をしてきた。農水省は残る水田でも、3年後の完了をめどに土壌の改良を進める方針だ。
土中の塩分を取り除く除塩対策には、第1次補正予算で約24億円が計上された。最も被害が大きい宮城県では石巻市など6市町の計1147ヘクタールで除塩作業をし、青森、岩手、福島、茨城、千葉各県でも一部で対策を進めてきた。