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使用済み燃料の冷却装置、2号機は5月中完成 東電計画

2011年5月22日20時32分

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図:使用済み燃料プールの冷却の仕組み拡大使用済み燃料プールの冷却の仕組み

 東京電力は22日、福島第一原子力発電所の2号機の使用済み核燃料プールに設置する冷却装置の具体的な計画を明らかにした。今月中に完成させ、使用済み核燃料を安定的に冷やすようにする。1、3号機の燃料プールでは6月、4号機は7月の完成を目指す。

 東電が21日に経済産業省原子力安全・保安院に提出した報告書によると、使用済み燃料から出る熱で温度が上昇した一次系水を、既設の配管を使って原子炉建屋の外に引き込み、新たに設置する熱交換器で冷やし、再びプールに戻す。熱交換器で熱を交換したあとの2次系水は、空冷式の冷却装置で冷やす。

 通常、使用済み燃料プールの水温は30〜35度。2号機のプールの水温は現在、70〜80度ほどあり、蒸発して減る分だけ水を入れて冷やしている状態。新たな装置の稼働で、1カ月ほどで41度まで下げる予定だ。

 2号機は、原子炉建屋が大きく壊れている1、3、4号機に比べて建屋内の機器や配管の損傷が少ない。このため、他より先に準備工事ができた。1、4号機は、注水車で外からプールに水を入れている。

 1号機は、使用済み燃料プールの冷却システムの復旧工事の準備のため、20日に原子炉建屋内に作業員が入り、ガンマ線を測る特殊カメラで作業場を調べた。大型機材を入れる搬入口の2階部分に放射線源が多くあることがわかり、今後、防止措置をとる。

 4号機は耐震補強工事が必要なほか、定期検査中で新しい燃料がプールに入っており、作業が難しく時間がかかる見通しだ。(坪谷英紀)

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