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東電、2号機の注水経路変更に着手 循環水で安定冷却へ

2011年5月21日2時1分

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 東京電力は20日、福島第一原発2号機を安定した状態で冷却するため、注水用の配管を切り替える工事を始めた。工事に伴い、タービン建屋の復水器という装置に入っている水の一部約600トンを建屋地下に移す。復水器には4月中旬に、高濃度汚染水の移送第1弾としてくみ上げられた水600トンが入っていたが、元に戻すことになる。

 これまで消火系の配管を使って外部から原子炉へ注水していたが、より太い給水系の配管に切り替え、水を循環させて冷やす。工程表で示した「循環注水冷却」を実現する。切り替えに伴い、逆流防止のため関係する配管をふさぐ必要がある。復水器の水を移し替えるのは、配管に通じる復水器の水位を下げるため。

 復水器の容量は3千トンで現在は満水状態。事故当初は唯一の汚染水移送先で、「玉突き」移送を繰り返して容量を空けた。4月12日からタービン建屋地下に通じる坑道から汚染水をくみ上げ、復水器に移した。

 2号機の汚染水はその後、容量の大きい集中廃棄物処理施設への移送が進められていることから、東電は、水を戻し水位が上昇しても対応可能としている。

 一方、1号機では20日、原子炉建屋地下にたまっている水の水位を確認するため、作業員が2人が入った。初めて確認した13日に比べ、わずかに水位が高くなっているように見えたという。このほか4人が入って放射線量を測定した。

 また、汚染水の保管に使うメガフロート(大型浮体式構造物)は20日午後6時20分、福島県いわき市の小名浜港を出港した。21日午前に第一原発に到着予定。装備されているクレーンは、建屋のカバー設置にも活用するという。

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