福島のサクランボ収穫　風評に負けず赤く強く

　「果樹王国」と言われる福島県で、その先陣を切ってハウスもののサクランボの出荷が始まった。福島市飯坂町平野で果樹園を営む樅山（もみやま）清志さん（４１）のビニールハウスでは、赤く色づいた「佐藤錦」がたわわに実り、一つ一つ丁寧に収穫されている。

　福島第一原発の事故を受け、今月に入って県のモニタリング検査を２回受けたが、放射性物質は「不検出」だったという。樅山さんは「天候に恵まれ、今年もおいしいサクランボができた。風評被害は気になるが、がんばっている福島の元気を全国へ届けたい」と話している。