2011年5月18日7時58分
日産自動車は17日、東日本大震災で被害を受けたエンジン製造のいわき工場(福島県いわき市)の生産が、昼夜2交代勤務の通常ペースに戻ったとして、報道陣に公開した。6月の月間生産量は3万基と、震災前の水準になるという。
同工場を訪れた日産のカルロス・ゴーン社長は「地震のリスクを最小限に抑える」として、今年度中に30億円を投じて地盤強化などを行う方針を示した。設備の完全復旧までに不足するエンジン部品は当面、米国の工場から輸入する。
工場は天井が落ちたり、床に段差ができたりした。他工場から最大約200人の復旧要員が入ったが、余震の影響もあり、他工場よりやや遅れて4月18日に生産を一部再開した。小沢伸宏工場長は「余震で作業が元に戻るなどしたが、工場を再生させるんだという社員の精神が復旧を早めた」と語った。(宮崎健)