2011年5月14日18時28分
東日本大震災で被災して開幕が延期されていた「岩手競馬」が14日、盛岡市の盛岡競馬場で始まった。予定より1カ月遅れで、16日までの3日間、津波による被害を受けた岩手、宮城、青森県の市町村名を冠にした「がんばろうレース」を催す。対象市町村には、それぞれ義援金10万円を送る。
「がんばろう東北」と書かれた服を身に着けた騎手が競走馬に乗って出走すると、観客から歓声が上がった。岩手県奥州市の会社員鈴木直行さん(39)は「震災後は暗いことばかりだったが、競馬の再開は明るい話題」と話していた。
同競馬は近年、馬券の売り上げ低迷で経営難が続く。震災で施設に10億円を超える被害が出て存続が危ぶまれたが、日本中央競馬会などの支援で再開にこぎ着けた。(森本未紀)