2011年5月13日18時34分
大手ゼネコン4社の2011年3月期連結決算が13日、出そろった。国内の公共工事や設備投資が低調で、全社が前期比15%以上の大幅な減収となった。だが、資材の価格が下がったこともあり、純損益はそろって黒字を確保した。
鹿島と大成建設は、共同で受注したアルジェリアの高速道路の建設工事について、採算の悪化により多額の赤字を計上。ただ、鹿島は欧州の子会社を清算したことで税負担が減り、純利益は前期より増えた。
12年3月期は、建築需要に復調の兆しが出ているとみて、全社が増収を予想する。東日本大震災の復興事業については、各社とも「国の復興計画が固まらないと見通せない」として、業績予想には織り込んでいない。清水建設の黒沢成吉・副社長は「被災した工場の海外移転が進むなど、マイナスの影響が出る可能性もある」と話す。