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〈生きていくあなたへ〉ふるさと、心にいつも ミュージシャン・矢野顕子さん

2011年5月13日10時36分

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写真:矢野顕子さん拡大矢野顕子さん

 3歳から中学卒業まで東北で育ちました。今も気持ちの上のふるさとは、やっぱり青森です。雪深い土地は苦労が多いと言うけれど、校庭に雪山を作ってスキーをしたり、自宅の1階の屋根まで雪が積もったり、東北で育ったからこその思い出がたくさんある。

 今は雪も消え、春が訪れていることでしょう。それでも、長年暮らした思い出のある家から離れて暮らしていらっしゃる方々は、つらいですよね。お年を召した方ならなおさらだと思います。

 私は1990年にニューヨークに移住しました。もちろん被災した方々とは比べられないけれど、友達や親類と離れたつらさはありました。ただ、心にはいつもふるさとがあります。生きてさえいれば永遠に心にある。アメリカでも、だれもが私のふるさとに励ましの言葉をくれます。日本全国に放射能が蔓延(まんえん)しているかのような錯覚が広がっていても、助けようという気持ちを持って下さる方はたくさんいる。ふるさと日本、ふるさと東北に、いつか音楽を。

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