2011年5月12日10時39分
東日本大震災後の日本について、何本かコラムや社説を書いた。「日本は必ず立ち直る」と。27年前に神戸に留学していたこともあり、この国のコミュニティーの強さを知っているからです。阪神大震災の直後に神戸を訪れた時も、その印象を強くした。
ただ今回は原発事故が収まらない中で、世界の反応は、日本人の我慢強さへの称賛から、日本政府の対応への不信に変わっている。日本社会を知らない欧米のテレビが「何か隠しているのでは」と一面的な見方を流している一方で、英語の発信が少ない日本のメディアの情報はなかなか届かない。
でもタイ国内の反応には私も驚いた。日本と直接関係ない人たちが東北のことを心配し、進んで寄付をしている。外国で起きた災害では、これまでに経験したことのない感情の広がりだ。1970年代には反日デモが吹き荒れていたのに、40年ほどの間、交流や支援を積み重ね、日本はこれほど愛される国になった。世界中が応援していることを忘れないで欲しい。