2011年5月11日10時39分
東日本大震災で被災した福島第一原発1号機の原子炉建屋内で、東京電力は11日午前、原子炉格納容器の圧力計の修理に取りかかった。格納容器内の圧力を測り、中にある水の量を推測するためだ。
東電は原子炉を安定的に冷やすシステムの構築を目指している。その前提として、燃料がきちんと冠水しているか、継続的に確かめる必要がある。
1号機では、核燃料を冷やすため、原子炉圧力容器を覆う格納容器ごと水で満たす作業に取りかかっている。しかし、地震や事故によるとみられる計測器の故障で、どれくらい水が入っているかわからなくなっている。
10日には圧力容器の水位計の修理も実施された。11日には、圧力容器内にどれくらい水が入っているかを確認できるまでになる見通しだ。
このほか、窒素の注入機器や原子炉や燃料プールへの注水に使っていた1、2号機の電源について、午前中にも2、3倍の容量がある電源へ切り替える。冷却システムの設備を動かすために必要になる電源を確保するためだ。(杉本崇)