2011年5月8日21時41分
大阪府の橋下徹知事は8日、菅直人首相が中部電力に要請した浜岡原発の全炉停止に関連して、報道陣に「(関西で消費電力の)ワット数をカットできるなら(その分を)中部に回してもいい」と述べ、電力の安定供給のために政府に協力する考えを示した。今後、府として節電目標を具体的に検討する方針。
橋下氏は「産業の抑制やライトアップ中止など都市の魅力低下につながることはしないが、現代社会では浪費している電気はたくさんある」と指摘。浜岡原発の停止で不足する可能性のある電力を節電で補う考えを示し、「関西の府県民、国民の総力をもって取り組めばできると思う」と述べた。中部電力などへの融通方法について、海江田万里経済産業相と今後協議したいという意向も示した。
橋下氏は、菅首相の浜岡原発停止要請を「大英断」と評価した一方、停止に必要な節電量などが示されていないとして「行政の詰めが甘い」とも指摘した。