2011年5月7日17時52分
小林製薬は、額に貼る「熱さまシート」など体を冷やす商品の売り込みを強化する。東日本大震災や福島第一原発事故の影響で電力不足が心配される今夏は、冷房の使用を抑えるためこうした商品の需要が高まるとみる。4月中旬からフル生産状態という。
同社の商品には首に巻く「熱さまひんやり首もとベルト」、シャツにスプレーして涼感を感じられる「シャツクール」などもある。大阪市内で6日開いた3月期の連結決算発表の記者会見で、小林豊社長は「節電に備えて新しい消費形態が出てくる。個人のお客様からも『品切れしないようにして』と要望があった。夏に向け販売促進に力を入れる」と語った。
ただ、2012年3月期は「消費動向全体は不透明」とみており、冷やす商品の需要があっても売上高は前年同期比0.1%増の1310億円と、ほぼ横ばいを見込む。(田幸香純)