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放射能汚染がれき、処理しないで 政府が福島県に要請

2011年5月2日21時45分

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 南川秀樹環境事務次官は2日、福島第一原発事故の放射能で汚染された可能性のあるがれきについて、具体的な処分方法が決まるまで処理を待つよう、福島県の松本友作副知事に要請した。国の制度は、原発の敷地外で大量の放射性廃棄物が出ることを想定していないためで、環境省は「なるべく早く処理方針を出したい」としている。

 原発から20キロ圏内の警戒区域と、5月末までに住民を避難させる計画的避難区域では、がれきを移動しないよう要請。環境省は「人の活動がなくなるため、処理を急ぐ必要性は低い」と説明している。

 また、両区域以外の浜通り地方と中通り地方では、仮置き場までの移動を認めたうえで、来週にも仮置き場周辺で放射線量の測定を始める。浜通りと中通り以外の地方では、がれきを通常の災害廃棄物として扱っても問題ないとの方針も示した。

 原子炉等規制法は、原発内で出る放射性廃棄物を規制しているが、原発の敷地外については想定していない。廃棄物処理法にも規定がない。環境省は今月中旬にも専門家による検討会を設置し、がれきの処理方法の検討を始める。処理施設周辺の住民に理解を得られるかが課題となる。

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