2011年5月2日21時27分
東日本大震災後に多くの外国人留学生が帰国している問題で、文部科学省は2日、全国の国公私立大学を抽出調査した結果を公表した。東北地区では、通学圏にいることが確認できた留学生は約35%にとどまっており、3人に2人が大学を離れていた。
一定の規模で留学生を受け入れている77大学に4月20日時点の状況を聞き、70校から回答を得た。その結果、留学生2万376人のうち、通学圏内にいることが確認できたのは約87%にあたる1万7643人。うち東北地区の9校では2316人のうち814人にとどまった。割合は、東北の約35%が最低で、関東が約87%で2番目に低かった。
同省によると、東北の調査対象9校のうち、6校は4月20日時点で講義を始めていなかった。担当者は「大学がスタートするのに合わせて戻ってくる学生も多いはずだ」と話している。5月20日時点の状況も調査する方針。
同省は、大学名などについては公表していない。