2011年5月1日5時0分
津波の被害が大きかった宮城県・牡鹿半島にある小網倉浜、給分浜、小渕浜の3集落(石巻市)で30日、ボランティア約250人が内陸に散乱したカキ養殖用のブイなど漁具の回収にあたった。約4時間半でブイ2千個を集めた。
ブイは高さ約1メートル、幅約55センチのラグビーボール形で重さは約15キロ。海岸だけでなく、沿岸から約500メートルの山林にもブイが流れ込み、地元漁師は困り果てていた。その様子を聞いた石巻市災害ボランティアセンターが「漁具回収プロジェクト」を企画し、県内外の大学生らが駆けつけた。
がれきが散乱するなか、ボランティアは一列に並んでブイをリレー方式で手渡しして運び、漁港近くの空き地に集めた。カキ生産者の亀山長作さん(58)は「未来が見えないから力が入らなかったが、浜が片付くとやる気が出てくる」と話した。(藤崎麻里)