2011年4月30日19時0分
厚生労働省は30日、福島県や関東地方に住む女性23人から提供された母乳について放射性物質の調査をしたところ、7人から微量が検出されたと発表した。厚労省の担当者は「調査結果は不検出か微量の検出であり、母乳を与えても、乳児の健康に影響はないと考えられる」としている。
厚労省によると調べた母乳は4月24、25日に採取。同県いわき市の女性の母乳から1キロ当たり放射性ヨウ素3.5ベクレル、放射性セシウム2.4ベクレルが検出されたほか、茨城県の5人と千葉市の1人から放射性ヨウ素2.2〜8.0ベクレルが出た。
残り16人(福島県3人、茨城県4人、千葉県1人、埼玉県1人、東京都7人)の母乳からは、検出されなかったという。
母乳には国の基準がないため、厚労省は、飲料水の暫定基準の放射性ヨウ素100ベクレル(乳児)、放射性セシウム200ベクレルを参考に評価した。
調査の対象者は、食品の出荷停止や水道水の飲用を控えるよう求められた地域に住んでいる授乳中の女性ら。日本産科婦人科学会などを通じて協力を求めたという。