2011年4月26日17時9分
福島第一原発周辺からの避難者約1500人が身を寄せているビッグパレットふくしま(福島県郡山市)で、紙製の筒と布で作った間仕切りができた。建築家の坂(ばん)茂さんと、慶応大学の学生が中心のボランティアグループが寄付金などをもとに無料で提供した。
間仕切りは、紙筒の骨組みにカーテンのように布をかけて作ったもの。1人あたりの広さは縦2.6メートル、横1.4メートルの約3.5平方メートル。ボランティアのメンバーがその場で組み立て、約200人分を完成させた。
第一原発の警戒区域内の富岡町から避難している看護助手松本美樹子さん(34)には6歳と2歳の子どもがいる。「子どもは走り回るので周りの目が気になっていた。ここは自分たちの空間がもてるのでいいですね」と話す。
こうした間仕切りは、国内外での災害支援に取り組む坂さんが、2004年の新潟県中越地震を機に考えた。坂さんらは今回の大震災でも岩手県大槌町や山形市の避難所に設置している。(霜田紗苗)