2011年4月26日9時55分
米自動車大手フォード・モーターは25日、マツダと中国で合弁生産する工場が1週間の生産停止に入ったと発表した。東日本大震災の影響で日本からの部品調達が滞る恐れがあるためという。震災を理由に自動車大手の中国工場で生産が止まることが明らかになったのは初めて。
停止するのは、マツダや中国の長安自動車と合弁生産する「長安フォード・マツダ」の南京工場。フォードの小型車「フィエスタ」、マツダの小型車「マツダ2(日本名・デミオ)」などを組み立てており、「将来の部品不足を予防するため」という。フォードとマツダは「予定していた休日を前倒しで取る形にする」と説明している。
中国では、日本からの部品調達が滞って減産を余儀なくされているメーカーは多いが、操業停止はこれまでなかった。世界最大の自動車市場になった中国でも震災の影響が色濃くなってきた。
フォードは同時に、台湾の子会社「福特六和汽車」で2週間、南アフリカ工場で1週間、それぞれ操業を停止するとした。(ニューヨーク=山川一基)