2011年4月25日14時44分
旧ソ連のチェルノブイリ原発事故から26日で25年となるのを前に、ロシアの世論調査機関「世論財団」が国内各地で原発について聞いたところ、チェルノブイリのような事故の再発を懸念する人は80%に達し、「原発は生命と健康への脅威だ」と感じている人は85%に上った。インタファクス通信などが24日伝えた。
親類縁者が何らかの形でチェルノブイリ事故に関係していると答えた人は25%に上り、同原発の近くに住むのは今も安全でないと74%が回答。原発が自宅近くに建設される場合は82%が拒否すると答えた。
原子力を成長産業と位置づけるロシアは、福島第一原発事故後も自国の原発は安全だと強調しているが、国民の不安は強いことが示された。一方で、世論調査機関「レバダ・センター」の調査によると、「原発撤廃」は賛成が13%にとどまり、「現状維持」(31%)や「より推進」(23%)が上回った。(モスクワ=副島英樹)