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蓄電池に問い合わせ続々 メーカー、家庭向けにも販売へ

2011年4月23日17時25分

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写真:エリーパワーの蓄電装置「パワーイレ」拡大エリーパワーの蓄電装置「パワーイレ」

写真:GSユアサが開発した、サーバーやパソコン向けバックアップ電源装置。用途に合わせ他にも2タイプある=同社提供拡大GSユアサが開発した、サーバーやパソコン向けバックアップ電源装置。用途に合わせ他にも2タイプある=同社提供

 電池製造大手のGSユアサは、3時間程度の電源維持に使える業務用の蓄電装置の受注を始めた。東日本大震災にともなう電力不足で、蓄電池メーカーには問い合わせが相次いでおり、三洋電機やパナソニックなども家庭向け製品の販売に乗り出す計画だ。

 GSユアサの新製品は4〜11時間で充電。従来の鉛蓄電池に比べて大きさは3分の1、重さは4分の1だ。パソコンから工場の設備まで幅広い用途を想定している。出力別に3種類あり、販売希望価格は150万〜550万円。

 三洋もパソコン内蔵用の電池をつなぎ合わせた新製品を7月から売り出す。家庭やオフィスでパソコンや電話を3時間ほど動かす想定で、容量別に95万〜300万円程度になりそうだ。大和ハウス工業やシャープが出資するエリーパワーも法人向けのリースに限っていた蓄電池の販路を秋をめどに家庭用に広げる。災害対策用で緊急地震速報を受信して音を出す機能もある。価格は100万円台後半を予定する。

 ヤマダ電機は今月15日から、外回りの営業員を通じて家庭向けに蓄電池の販売を始めた。1台87万〜189万円と高額だが、「かなりの問い合わせがあり、売れている」。東芝やパナソニックも開発中の家庭向け蓄電池の販売を前倒しする検討を始めた。

 各社の蓄電装置はいずれも比較的短い時間の充電で長時間使えるリチウムイオン電池を使う。これまで電力供給が安定している日本では安価で5〜30分程度のバックアップができる鉛蓄電池が一般的。リチウムイオン電池は鉛より値段が高めだが、蓄電池メーカーは補助金などの国の支援にも期待する。市場調査会社の富士経済は、大型蓄電池の市場規模は2015年には現在の2.4倍の2兆円程度になると予測している。(榊原謙、山村哲史)

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