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「福島とチェルノブイリ、多くの共通点」 農水副大臣

2011年4月22日13時2分

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 チェルノブイリ原発事故から25年となるウクライナ・キエフで開かれている国際会議で21日、篠原孝・農林水産副大臣が福島第一原発事故について説明、「チェルノブイリと多くの共通点がある」と発言した。

 これまで日本政府は福島原発事故とチェルノブイリ事故との違いを強調するケースが多かっただけに、専門家らの関心を集めた。

 篠原氏は、事故の農業への影響などを発表する分科会に出席。会合の最後に発言を認められ、事故後の現況について話した。農作物への放射能被害については「東京電力や政府によって完全に補償される。この金額は高くつく」と説明。「原発は安い発電だとこれまで言われてきたが、こうした補償を考慮すると、最も高くつく」とも語った。

 別の分科会では、長崎大学の柴田義貞特任教授が、福島原発事故を引き起こした巨大津波について、専門家が発生の可能性を指摘していたのに、東京電力が十分な対策をとらなかったと説明。事故前から構造上の欠陥が指摘されていたチェルノブイリ原発の事故とは「専門家の警告が無視されたという点で、同じ原因を共有している」と述べた。

 また、福島の事故では住民の精神的ケアが最も重要になるとして「チェルノブイリの研究成果が非常に役立つ」とした。(キエフ=国末憲人、玉川透)

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